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ChatGPTに見つけられても引用されない?140万プロンプトから見る「検索される」と「引用される」の差

2026/10/23 16:56

AIにページを見つけてもらうだけでは、まだ途中

ChatGPTの回答に自社サイトを引用してもらいたい。

そう考えたとき、まず思いつくのは、

「ChatGPTが自社ページを見つけられる状態にすること」

ではないでしょうか。

検索エンジンにインデックスされている。

AIの検索クローラーをブロックしていない。

ページも問題なく閲覧できる。

ここまで整っていれば、AIにも引用されそうに思えます。

しかし、実際のChatGPTの情報収集では、検索候補として見つけられることと、最終的な回答で引用されることは別の段階です。

SEOやAI検索の分析ツールを提供するAhrefsが約140万件のChatGPTプロンプトを分析した調査では、ChatGPTが回答を作る過程で取得候補となったURLのうち、最終的に引用されたのは約半分でした。

つまり、

「AIから見つけてもらえた」

だけでは、まだ引用まで到達したとは限らないということです。

ChatGPTは、回答に使うページを途中で絞り込んでいる

今回の調査では、ChatGPTが1つの質問に回答する際、平均すると約16.6件のURLを最終回答で引用する一方、ほぼ同じ数のURLが候補に入りながら引用されていませんでした。

単純に考えると、約半分が採用され、約半分が最終的には使われなかったことになります。

ただし、ここで「使われなかったページもすべてChatGPTが全文を読んだ」と考えるのは正確ではありません。

ChatGPTの情報収集では、検索結果などから、

ページタイトル。

URL。

ページの概要。

といった情報をまず取得し、その中からさらに詳しく確認するページを選ぶと考えられています。

つまり、

検索候補に入る。

そのページが質問に関係ありそうか判断される。

必要に応じて詳しく確認される。

最終回答の根拠として引用される。

という複数の段階があるということです。

「クロールできる=引用される」ではなく、その間にも選別がある。

この点はAIOを考えるうえで重要です。

同じ「取得されたURL」でも、情報源によって扱われ方が違う

さらに興味深いのが、ChatGPTがどこからURLを取得したかによって、最終的な引用率が大きく違っていたことです。

今回の調査では、ChatGPTが利用する情報源が、

一般的なWeb検索。

ニュース。

Reddit。

YouTube。

学術情報。

などに分類されています。

その中で、一般的なWeb検索から取得されたURLは非常に高い割合で最終回答に引用されていました。

一方、RedditやYouTubeなどの専用経路から取得された情報は、大量に候補として収集されているものの、最終的な引用リンクとして表示される割合はかなり低くなっています。

たとえばRedditは、引用されなかったURLの大きな割合を占めていました。

これは、

「ChatGPTはRedditを参考にしていない」

という意味ではありません。

むしろ、回答を考えるための材料として取得していても、最終回答でユーザーに見せる引用元としては別のWebページを選ぶことがあるということです。

AIOでは、単に「AIがどこを見ているか」だけでなく、

最終的にどの情報源が表に出ているか

まで確認する必要があります。

引用されたページは、質問との関連性がより明確だった

では、候補になったページの中から、何が引用されやすいのでしょうか。

ChatGPTの内部アルゴリズムは公開されていないため、

「この条件を満たせば引用される」

というルールを外部から断定することはできません。

ただし今回の調査では、一つ興味深い傾向が確認されています。

最終的に引用されたページは、引用されなかったページよりも、ページタイトルとChatGPTが探している情報との意味的な関連性が高い傾向がありました。

ここでポイントになるのが、ユーザーが入力した元の質問だけではありません。

ChatGPTは回答を作るために、一つの質問を複数の小さな検索テーマへ分解することがあります。

たとえば、

「中小企業におすすめの勤怠管理システムは?」

という質問であれば、

中小企業向け勤怠管理。

料金比較。

導入しやすさ。

主要機能。

レビュー。

といった周辺テーマについて情報を探す可能性があります。

調査では、こうしたAI側の細かな検索テーマとページタイトルの内容がよく一致しているページほど、最終的に引用される傾向が見られました。

ただし、ここから、

「タイトルにキーワードをたくさん入れればいい」

と考えるのは違います。

重要なのは、そのページが何について答えているのかが明確であることです。

「サービスについて」

のような曖昧なタイトルより、

「中小企業向け勤怠管理システムの選び方」

のように内容が分かる方が、ユーザーにとっても理解しやすくなります。

AIだけを意識した特殊な文章ではなく、ページのテーマを分かりやすくすることが基本です。

AIOは「見つかる→引用される→選ばれる」と分けて見る

ここまでを見ると、AI検索で自社がどう扱われているかを、一つの指標だけで評価しにくい理由が分かります。

たとえば、

自社サイトは問題なくクロールできる。

ChatGPTの検索候補にも入っている。

しかし、回答には引用されない。

という状態があります。

さらに、

自社サイトは引用された。

しかしブランド名は回答本文に登場しない。

という状態もあります。

そして、

ブランド名は登場した。

しかしおすすめ候補には競合しか入っていない。

というケースもあります。

つまりAIOでは、

AIがページを取得できるか。

回答の情報源として引用されるか。

ブランド名が言及されるか。

候補として推薦されるか。

を分けて考えた方が分かりやすいということです。

「ChatGPTに自社サイトが読まれているから問題ない」

とも、

「一度引用されたからAIO対策は完了した」

とも言い切れません。

どの段階で競合との差が生まれているのかを見ることで、改善すべき内容も変わります。

たとえば、そもそも重要なページがAIから取得できていないのであれば、技術的な問題を確認する必要があります。

候補には入っているのに引用されないのであれば、質問に対してページの内容が十分に合っているかを確認する。

引用されているのにブランドが候補にならないのであれば、自社が選ばれる理由や競合との差について確認する。

「AIに出ない」という一つの問題に見えても、原因候補は複数あります。

まとめ

約140万件のChatGPTプロンプトを分析した調査では、回答を作る過程で候補となったURLのうち、最終的に引用されたのは約半分でした。

つまり、

検索候補になること。

詳しく確認されること。

引用されること。

は、必ずしも同じではありません。

さらに、引用されるページには、ChatGPTが回答のために探しているテーマと内容がより明確に一致する傾向も確認されています。

だからAIOでは、

「クローラーを許可した」

「Googleにインデックスされている」

だけで終わらせるのではなく、

実際のAI回答で引用されているか。

競合はどのページを引用されているか。

そのページでは何を説明しているか。

まで確認することが重要です。

AIに見つけてもらうことは入口であり、最終的に回答の根拠として選ばれるまでには、もう一段階あります。

AIOでは、その途中のどこで差が生まれているのかを見ていくことが、改善の手がかりになります。

参考資料

・Ahrefs「Why ChatGPT Cites One Page Over Another (Study of 1.4M Prompts)」

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